2005年7月4日

イスラエル株式市場では、1年以上株価が急上昇していましたが、ここ1週間ばかり、横這いになってきています。その理由は、ガザ地区からのイスラエル軍の完全撤退が来月に迫っているため、イスラエルの過激な入植者がテロ攻撃などを行うのではないかという懸念が高まっていることです。多くの投資家は、8月の撤退を前に、和平工作に水をさすような事件が起こることを恐れて、「売り」の姿勢を強めて、利益を確保しようとしているのです。

イスラエルの歴史に確実に重要な1ページを残すガザ撤退は、果たして無事に行われるでしょうか。ヨーロッパでは緊張が高まっています。

同時に、イランの選挙で保守強硬派が勝ったことも、中東地域の緊張を高める要因であります。イランの核をめぐる交渉は、一段と難しくなるでしょう。